男島(32°03′ 128°24′)(海図W1208 分図)

群島中の北部にある島で、島内には目立つ山もなく、海岸は切り立った岩壁が水際から急起して台地のような形をしている。
また、諸岬角付近には距岸700m以内に数個の孤立岩がある。
島の東岸は切り立ったがけで、岩礁が散在しているので距岸300m以内に近寄ってはならない。
島の西岸及び南岸の西部は岩が多く険しい。
里浦(32°03′ 128°23′) 男島の西岸にある小湾で、東風時の避泊地となる。
真浦(32°02′ 128°24′) 男島南岸の小湾で、北風時の避泊地となるが、沿岸には暗岩が散在し、特に立神埼の西側は距岸約100mに暗岩が散在していて近寄ることができない。


九州沿岸水路誌105から抜粋


女島(32°00′ 128°21′)(海図W1208 分図)

男女群島中の最南かつ最高島(高さ281)でひょうたん形の島である。全島岸はほとんど絶壁の岩で、島全体に小さな樹木が茂っている。島の南頂上に灯台がある。
瀬右衛門《セエモン》埼は女島の北端にあり、埼の東方約200mに2水上岩がある。
与茂次郎《ヨモジロウ》埼(高さ118)は女島の西側にあり、その北側に2水上岩がある。また、埼の南方約550 m、距岸約250mにも水上岩(高さ4.3)があり、その西方約100mには干出岩がある。
難埼(高さ106)は女島南東端の岬で、埼上には目標に良い鋭峰がある。
屏風浦 女島南岸の切り立ったがけの絶壁下にあり、北風のときに漁船がここに避難することがあるが、浦内には数個の水上岩がある。
前浜 女島東岸にある弓形の開湾で、前面には岩礁が張出しているから高潮時以外は舟を着けるのが困難である。
前浜の海岸に井戸があり、常に水量が多く、水質は少し塩分を含むが悪くない。


九州沿岸水路誌105から抜粋


鳥 島(32°15′ 128°07′)(海図W1208)

男島の北西方約18.5Mにあり、南西〜北東方向へ延びる礁脈上に一列に突起する三つの岩(高さ19)で、南方の二つの岩は近接している。
最南岩は三つの岩のうちで最も大きい。この最南岩は南方からはとがって見え、北方からは鋭い山峰のように見える。
天気の良いときには、この岩の北側に舟艇を寄せることができる。
これらの岩の周囲は急深で、底質はおおむね岩と砂である。

九州沿岸水路誌105から抜粋