津久見《ツクミ》港(33°05′N 131°52′E)(海図W1224分図)


(概要)
白杵港の南東方約4Mの港で、主として石灰石、セメント製品の積出港である。
また、三方の山で遮られているので、北東〜東の風以外は避難錨地として適している。
津久見湾は臼杵湾口南側の楠屋《クスヤ》鼻と、その南東方約2.2Mの観音埼との間を湾口として南西方へ約4M湾入している。
湾内は水深が深い。

(錨地)
港の南部にある津久見川河口東方の、水深1320mの所は底質泥で、北東〜南東の風以外は良い。
錨地であり、2,000t以下の船舶が錨泊する。

瀬戸内海水路誌103から抜粋


◎津久見港の避難港としての適性(小型船向)
当港は、楠見埼と観音埼とによって囲まれた津久見湾の一番奥にある。
港の入口は北東方に向かって豊後水道に開いており、この方向以外は三方を山に囲まれた天然の良港である。
この港は、北東〜東の風が強く吹くと、波浪がはいるので錨泊が難しくなるが、そのほかの風は三方の山でさえぎられているので、避難港として適している。
水深は距岸50100m以遠のところで、429m、底質は軟岩盤の青灰粘土質で「錨かき」も良い。

避難港の手引き(小型船向)昭和39年から引用


◎委員会報告
津久見港、臼杵港などは一応防波堤が整備されているが、港内船溜りや港内奥部の河川両岸を定係地としている小型船以外は台風避難には適さない。


「大分県下における台風接近時の避泊について」()西部海難防止協会大分支部から引用