浅茅《アソウ》湾(34°20′ 129°15′) (海図W 1211)

対馬西岸の中央部にある大湾で、大口瀬戸と呼ばれる幅約1.4Mの湾口は西方へ開き、湾内は東西約8M、南北約7Mで大口瀬戸、尾崎湾、竹敷錨地、渡部錨地及び仁位錨地の五つに大別される。
湾内には多数の小島が散在し、湾岸は非常に屈曲が多くて多数の浦を成し、樹木のうっそうと茂った山地が海岸に迫っており、極めて景色が良い。
湾内の水深は2060mで錨地として深すぎる所が多い。
また、岸近くには一面に養殖施設がある。この湾の南東端は大船越瀬戸によって鶏知湾に、万関瀬戸によって三浦湾に通じている。

九州沿岸水路誌105から抜粋

 

浅茅湾調査

調 査 項 目

内         容

錨地名

浅茅港

錨地の位置及び範囲

34-20N  129-15E付近

水深

69m以下

底質

岩、砂

避泊可能な最大船型

2,000トン

錨かきの状況

海底によっては大きな起伏があるため、海域によっては錨かきが悪い

漁具等の設置状況

定置網等漁具あり

灯浮標・標識ブイ等の設置状況

湾口には郷埼灯台、牛島灯浮標が設置されている

進入目標

郷埼側(南側)には岩礁が多数点在するので、郷埼から距離をもって進入する

推薦進入進路

110

周囲の地形

海底は起伏が大きく、郷埼の周囲は岩礁が点在する

気象

湾口が西に面しており、西風の際は不向き

利用実態(特記事項)

荒天時の緊急入域船が錨地として利用しているが、海底の状況から走錨に十分注意する必要あり

                  〜対馬海上保安部からの資料


大口瀬戸(34°21′ 129°13′)及び尾崎湾(34°19′ 129°15′) (海図W 1211)

(概要)
尾崎湾西岸の尾崎浦、同南岸の箕形浦(34°18′ 129°16′)及び黒瀬湾(34°18′ 129°17′)には小型船の錨地が得られる。

(錨地)
尾崎湾東側の沖ノ島〜辺田《ヘタ》島間には狭水道があるが小舟艇しか通航できない。
尾崎地区の前面及びその南側の尾崎湾奥に小舟艇の錨地が得られるが、北風の強吹時には波浪が侵入する。
箕形《ミカタ》浦及びその北西隣の吹崎《フクザキ》浦には小型船の錨地が得られるが、両浦に分岐する海域の中央付近にある水深2.7mの暗岩には最も警戒を要する。
黒瀬湾口は細長く狭いが、両側は険しいがけで按航することができ、湾内は100t程度の小舟艇の好避泊地になり、どんな強風に対しても安全である。

九州沿岸水路誌105から抜粋

尾崎湾・尾崎浦査

調 査 項 目

内     容

錨地名

尾崎湾、尾崎浦

錨地の位置及び範囲

34-19N  129-15E付近

水深

2056m

底質

砂、岩、泥

避泊可能な最大船型

2,000トン

錨かきの状況

底の起伏が激しく、投錨海域によっては不良である

漁具等の設置状況

沿岸部に定置漁具等設置されている

灯浮標・標識ブイ等の設置状況

郷埼に灯台が設置されている

進入目標

郷埼付近南側に暗礁が多数存在するため、暗礁を避けて進入する

周囲の地形

外海からは遮蔽されているが、海底の起伏が激しく、暗礁が多数点在する

気象

 

利用実態(特記事項)

冬季、一般船舶が荒天避泊に利用するが、海底の起伏があるため錨泊位置によっては風向きが変わる際に走錨の可能性あり

                            〜対馬海上保安部からの資料

 

尾崎湾・尾崎浦調査

調 査 項 目

内      容

錨地名

箕形湾

錨地の位置及び範囲

34-18N  129-15.4E付近

水深

1643m

底質

 泥

避泊可能な最大船型

不詳

漁具等の設置状況

沿岸部に定置漁具等設置されている

灯浮標・標識ブイ等の設置状況

なし

進入目標

適宜

周囲の地形

外海からは遮蔽されているが、浅茅湾内の奥まった海域

気象

浅茅湾の奥まった海域であるので、風の影響は受けにくい

利用実態(特記事項)

狭く複雑に入りくんだ海域であるので、地元の作業台船等が荒天の先、着岸して避泊する以外は一般船舶の錨泊はない

                         〜対馬海上保安部からの資料

尾崎湾・尾崎浦調査

調 査 項 目

内        容

錨地名

黒瀬湾

錨地の位置及び範囲

34-18N  129-17E付近

水深

1430m

底質

 礫

避泊可能な最大船型

不詳

漁具等の設置状況

沿岸部に定置漁具等設置されている

灯浮標・標識ブイ等の設置状況

なし

進入目標

適宜

周囲の地形

外海からは遮蔽されているが、浅茅湾内の奥まった海域

気象

浅茅湾の奥まった海域であるので、風の影響は受けにくい

利用実態(特記事項)

狭く複雑に入りくんだ海域であるので、地元の作業台船等が荒天の先、着岸して避泊する以外は一般船舶の錨泊はない


竹敷《タケシキ》錨地(34°19′ 129°19′) (海図W 1211)


(概要)
浅茅湾の南東部を占める細長く屈曲した深入湾で、西の漏斗口《ジョウゴグチ》によって大口瀬戸に東は万関《マンゼキ》瀬戸によって三浦湾に、大船越瀬戸によって籍知《ケチ》掛こ通じており、海岸は非常に出入りして、多くの小浦がある。
島山鳥の東側に竹敷・渡部《ノブ》両錨地を結ぶ狭《セバ》瀬戸がある。
錨地内は深水で、距岸約200mでおおむね水深5m以上となるが、岸近くには養殖施設が一面にある。
西岸北端の塔ノ崎から南方は竹敷港の港湾区域で、竹敷に海上自衛隊防備隊がある。
港奥の樽ヶ浜と浅茅湾北部の水崎漁港及び仁位港等の間に定期旅客船が運航している。

(錨地)
鼠島の南西側で水深30m内外の所及び氏神鼻の南方水域は、500t程度の小型船の避泊地になる。
しかし、後者は錨地東方の瀬戸を経て対馬東岸へ抜ける漁船などの往来が多い。
竹数の前面で南北約IM、幅約400mの水域は、水深30m内外で全風向の強風に対して安全な2,000t以下の船舶の避泊地である。


九州沿岸水路誌105から抜粋


竹敷領地の避難港としての適性(小型船向)
当港は浅海湾の中央部から南東へ湾入した広い海面で、海図上では竹敷錨地となっている。
海面が広いので、風が吹くときは相当な風波が起こり、小型船が錨泊するには適していないが、複雑に出入りした地形で多くの入り江があるので、これを利用すれば小型船にも良い錨泊地ということができる。

避難港の手引き(小型船向)昭和40年から引用

 

竹敷錨地調査

調 査 項 目

内        容

錨地名

竹敷錨地

錨地の位置及び範囲

34-18N  129-19E付近

水深

2535m

底質

 岩

漁具等の設置状況

沿岸部に定置漁具等設置されている

灯浮標・標識ブイ等の設置状況

なし

進入目標

適宜

周囲の地形

外海からは鼠島及び竹敷港樽ヶ浜に灯台が設置されている遮蔽されているが、浅茅湾内の奥まった海域

気象

浅茅湾の奥まった海域であるので、風の影響は受けにくい

利用実態(特記事項)

万関瀬戸通過船の航路筋となり、周囲は定置漁具に囲まれているため、錨泊すると通過船舶の障害となる

                         〜対馬海上保安部からの資料

 

濃部錨地(34°21′ 129°20′)・仁位《ニイ》錨地(34°22′ 129°18′) (海図W 1211)

島山鳥西岸の四十八谷の北端から、東方へ湾入したのが渡部錨地、北方へ湾入したのが仁位錨地である。
両錨地とも湾岸は屈曲が極めて多く多数の小浦を成しており、深水で小型船の好避泊地になる。
前者には小島や険礁が多い。
両錨地内の沿岸一帯に養殖施設がある。
七尋立《ナナヒログチ》の避険繰七尋立(34°20.6′ 129°19.5′E、水深1.8m)の東方約450mにある沖ノ島(西側は険しいがけ)南端と、その東方約0.6Mの愛鳥(34°20.5′ 129°20.6′E、高さ35m)南端とを見通す一線上を航行すれば、七尋立の南方を安全に通過する。
また、七尋立の南南東方約0.5Mにある五合島(34°20.1′ 129°19.8′E、高さ19m)東端と、その南南東方約600m5枇杷島(34°19.9′ 129°20.1′E、高さ33m)西端とを見通す一線は、七尋立東側の避険線になる。

九州沿岸水路誌105から抜粋〜


仁位錨地の避難港としての適性(小型船向)
当港は浅海湾の北側中央部にあって、北方へ約5.6km湾入した入り江である。
湾の両側は100200mの丘状の山が連なって、どの方向の風もよく防ぐので、避泊に適している。
水深が深いので、大型船は鐘掛埼以北に、小型船(500トン以下)はドゥダギノ鼻以北に好錨地が得られる。
また、10トン以下の小型漁船は、入江内の両岸にある小入り江や、10002000m湾入している嵯峨浦、貝口浦、佐保浦、卯麦浦等に避泊するのがよい。

避難港の手引き(小型船向)昭和40年から引用

 

竹敷錨地調査

調 査 項 目

内       容

錨地名

濃部錨地

仁位錨地

錨地の位置及び範囲

34-21N  129-20E付近

34-22N  129-17E付近

水深

2535m

 

底質

 泥

漁具等の設置状況

沿岸部に定置漁具等設置されている

灯浮標・標識ブイ等の設置状況

なし

進入目標

適宜

周囲の地形

外海からは遮蔽されているが、浅茅湾内の奥まった海域

気象

浅茅湾の奥まった海域であるので、風の影響は受けにくい

利用実態(特記事項)

浅茅湾の奥まった海域で、入口も狭く、周囲に多数の定置漁具等が設置されているので海域に慣れた船が年に数度錨泊する程度である

                              〜対馬海上保安部からの資料