呼 子 港(33°33′N 129°53′E)(海図W195)


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概要)
港域内には東方から小友、呼子、加部島、名護屋及び波戸《ハド》の五つの漁港がある。
この港は天然の良港で、奥深く湾入し、水深も十分あり、漁船、小型船などの好避泊地で、漁業基地として有名である。
港域内は中央にある弁天瀬戸で東・西に分かれ、一般に東を呼子港、西を名護屋浦と呼称し、常に多数の漁船及び小型船でふくそうしている。
この付近は玄海海中公園に指定されている。

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気象)
年間を通じて、北寄りの風が最も多く、春季は北西〜北東、夏季は北東、秋季は北〜北東、冬季は北西〜北の風となっている。

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潮流)
呼子港及びその付近では、東流は低潮の3時間後から高潮の3時間後まで、西流は高潮の3時間後から低潮の3時間後まで流れ、流速は各23.5kn である。

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錨地)
弁天瀬戸東口の東方で、二子島(33°32.5′N 129°52.9′E、南東の高さ10mの小島)南端と学校(33°32.1′N 129°52.3′E)とを一線(230°)に、加部島の天童岳を280°に見る所は、水深2025mで底質砂の好錨地である。
名護屋浦口の沖合で、二子島(北西の小島)北西端と鷹島灯台とを一線(048.5°)に、天童岳を355°に見る所は、水深2123mで底質砂混じりの泥で好錨地である。
いずれの錨地とも狭いため多数の船舶は錨泊できない。

                                                                      〜九州沿岸水路誌105から抜粋


◎呼子港の避難港としての適性(小型船向)
当港は弁天瀬戸を境として、東を通称呼子港、西を名護屋浦という。
北を加部島、東・南・西の三方を山で囲まれた二つの南にはいる湾からなっており、呼子港港口泊地は北北東〜東南東の風、名護屋浦港口泊地は北西〜北の風が強く吹くときは、波浪やうねりがはいるが、底質はともに粘土まじりの泥で「錨かき」はよい。

避難港の手引き(小型船向)昭和39年から引用

港名

呼子港

漁具等の設置状況

港内沿岸のいたるところにいかだが設置されている。
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港内の筏の設置状況は次のページの写真参照)

灯浮標・標識ブイ等の設置状況

筏の四隅には標識灯が設置されている。

利用実態(特記事項)

当該避難港は港湾法上の避難港に指定されているが、港内には活きイカ等の筏が多数設置されていること、港内の防波堤が延長され、水路誌に書かれている錨地にかかっていること等から実際には貨物船等の錨地には向いていないと思われる。

 平成16年の台風の際にも、港内の筏が流される事案が発生している。

唐津海上保安部からの資料


国土地理院ホームページから引用