関 門 港(33°54′N 130°55′E)(海図 W135)
(概要)
関門海峡の大部分を占める港で、港内は九州側の新門司区・田野浦区・門司区・小倉区・若松区・響新港区並びに本州側の六連島区、西山区、下関区及び長府区の10港区に分かれ、関門、砂津、戸畑、若松、奥洞海、安瀬及び関門第2の7航路がある。
この港は、日本有数の重化学工業地帯の一つである北九州市と遠洋漁業基地である下関市とを背景とする大港湾で、西日本における物流の拠点としての重要な役割を果たしている。
下関市側の小瀬戸の奥に下関漁港がある。
(航泊制限)
港内における引火による船舶の事故を防止するため、港内を航行中の船舶は停泊中の引火性危険物積載タンカーから30m(荷役のために停泊中のLNG船は50m)以内の海域に立ち入ることが禁止されている。
(錨地)
検疫錨地は、部埼の南東側及び六連島の東方(2か所)にある。
〜瀬戸内海水路誌103から抜粋〜
@関門港における泊地について
【関門地区(門司管内)泊地位置図】
〜門司海上保安部からの資料〜
A部埼沖泊地について
部埼沖避泊地調査 |
調 査 項 目 |
内 容 |
錨地名 |
部埼沖泊地 |
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錨地の位置及び範囲 |
部埼沖の検疫錨地をはじめ新門司港沖に至る海域 |
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水 深 |
10〜18メートル |
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底 質 |
泥 |
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避泊可能な最大船型 |
制限なし |
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錨かきの状況 |
良好 |
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漁具等の設置状況 |
海苔ひび等ボンデン多数あり |
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進入目標 |
下関南東水道第1号灯浮標、部埼灯台(検疫錨地) |
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推薦進入針路 |
下関南東水道1号灯浮標至近より、在泊船を避けつつ針路適宜(検疫錨地)) |
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周囲の地形 |
西方には北九州市門司区の陸岸、北方は山口県下関市から宇部市の陸岸が望見でき、東から南東には周防灘が大きく広がる。 |
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気 象 |
年間を通じて最多風向は東〜北西〜北〜北東であり、春季及び秋季には霧がかかり視界が悪くなることがある。 |
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利用実態(特記事項) |
同泊地には台風及び冬季に北西の季節風が吹くときに、大小多数の船舶が避泊している。 |
〜門司海上保安部からの資料〜
B六連島泊地について
部埼沖避泊地調査 |
調 査 項 目 |
内 容 |
錨地名 |
六連島泊地 |
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錨地の位置及び範囲 |
関門港六連島北東方海域 |
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水 深 |
東側7〜15メートル/北側16〜23メートル |
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底 質 |
砂、泥 |
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避泊可能な最大船型 |
制限なし(1万総トン以上は北側泊地) |
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錨かきの状況 |
東側は砂泥層が薄く把駐力は期待できない。 |
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漁具等の設置状況 |
ボンデンが少数あり |
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灯浮標・標識ブイ等の設置状況 |
人工島造成中につき簡易標識有り |
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進入目標 |
関門航路第5号灯浮標を目標とし、航路内から東進する。(東側錨地) |
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推薦進入針路 |
付近在泊船を避け、針路適宜 |
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周囲の地形 |
東方から南方に山口県下関市の陸地、西方に六連島が存在するが、北から北西にかけては響灘に面し大きく開いている。 |
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気 象 |
四季を通じ、東風が最も多く、これについで北西風が多い。 夜間から09時頃まで東風が吹き、その後偏西風が吹くのが常で、荒天の日に規則正しくこの現象を呈する。2月から7月までの6ケ月間、霧の発生が多く日の出前後で微風のとき発生することが多い。(瀬戸内海水路誌抜粋) |
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利用実態(特記事項) |
北西方向に大きく開いた地形となっていることから、北西方向からの強風が吹くと風圧とうねりの影響を直接受け、さらに前記のとおり錨かきが悪いこともあり、台風等荒天時の避泊地としては不適切である。 |
〜門司海上保安部からの資料〜
C(参考)巡視船きくちの関門港錨泊地
【部埼沖】
【六連島】
【各区説明】
新門司区(33°52′N 130 °59′E )(海図 W1238)
(概要)
この港区は、北九州市門司区柄杓田《ヒシャクダ》から恒見《ツネミ》間一帯に形成された新門司臨海工業地帯の中心部にあり、国内の港では珍しい関門港の飛び区となっている。
水路) 同区港口から北東方に延びる掘下げ水路(幅約200m、水深約8m)があり、灯浮標により表示されている。
この水路には、特定の航法や管制信号がないので、余裕水深の少ない船舶が水路外の船舶と見合い関係となった場合には注意を要する。
(錨泊制限)
新門司区には危険物積載船は錨泊できない。
田野浦区(33°58′N 131°00′E) (海図 W1262,W1263)
(概要)
関門海峡東口の南側を占める工業港で、商業港としてのコンテナ専用のバースもある。
(気象:台風時の注意)
@部埼沖の錨地には、台風時に避泊する大型船が多い。
A田野浦区は海峡口が東に開いているため、関門港以西を台風が通過する場合は、強い東の風をまともに受け、うねりや波浪も大きくなって危険である。
(潮流)
早鞆瀬戸の転流(西〜東)時には、部埼から干珠島に至る付近は、既に0.5〜1.5 時間前に東流に転じ、門司埼東陰に小還流を生ずる。
この還流は次第にその範囲を拡大し、西流の初期まで持続する。
このため、田野浦ふ頭・太刀浦ふ頭沖から門司埼付近に至る蛎ノ辻以南では常に西流する。
この還流の範囲、中心の位置及び流速は潮時によって移動する。
早鞆瀬戸の東流時には、黒門の距岸約200m 以内には反流を生じる。
田ノ浦沖における転流は、早鞆瀬戸より2時間早く、流速は約1.8knである。
(錨地)
危険物積載船を含む錨地が、田野浦区の田野浦ふ頭沖に3 か所指定されている。
500t未満の船舶の錨泊は沿岸付近に限られている。
門 司 区(33°57′N 130°58′E)(海図 W1262,W1263)
(概要)
関門港の中央部にあり、国際貿易港として発展してきた。近年では観光地として港湾周辺の整備が行われている。
(潮流)
早鞆瀬戸における転流(東−西)のころには、沿岸に微弱な南西流がある。この後約30 分で海峡の全域が西流に転ずる(流速は微弱である。)。
転流の約1 時間後には、門司区第船だまり付近に反流を生じ、本流の流速が増大するにしたがってその範囲が拡大し、転流の約2 時間後には門司区の大部分が反時計回りの環流となる。
その範囲・中心及び流速等は気象・海象などによって異なることがある。
この環流は、西流の終期まで持続する。
本流の転流(西−東)後、東流最強までは、門司区全域で北東方へ流れる。
東流最強のころから、白木埼の北東沿岸に小反流を生じ、本流の流速が衰えるにしたがってその範囲が拡大し、東流の終期には、白木埼と門司埼とを結ぶ線より門司側の海域一帯は、最強流速1kn 前後の環流域となる。
すなわち、本区域では白木埼以東の一部を除き、早鞆瀬戸における転流(東−西)の前後約1 時間以外は、常に北東へ流れる。
流速は、場所及び時間により多少の差があり、門司区西海岸1・2 号岸壁付近では西流最強時1.5〜2kn、東流最強時は1kn 以下である。
(錨地)
門司区内の白木埼付近以東の岸壁の沖合は、底質貝がら混じりの砂で錨かきも良く、早鞆瀬戸の潮待ち船等の泊地になっている。
500t未満の船舶の錨泊は沿岸付近に限られている。
錨地内には、危険物積載船は錨泊できない。
関門トンネル(鉄道)の九州側の長さ300m間は投錨が禁止されている。
(港湾施設)
門司区には数か所の船だまりがある。なお、主要岸壁前面は、漂砂のたまる所があるので注意すること。
小 倉 区(33°54′N 130°54′E)(海図 W1263)
(概要)
関門海峡大瀬戸の南西側にある商工業港区である。
港区内には、砂津航路並びに東から高浜船だまり、砂津泊地、紫川尻船だまり及び日明船だまりがある。
沿岸部は臨海工業地帯として整備され、大型フェリー基地、中央卸売市場、発電所及び石油会社などがある。
(気象)
冬季の北西季風が強いときは、風波により砂津泊地における小型船の荷役が不能になることがある。
(潮流) 砂津航路においては最強3〜4kn の潮流が生じるとの報告がある。
(水路)
@砂津航路から分岐して金属会社の岸壁に至る水路は水深10mである。
A関門航路から分岐して日明東岸壁に至る水路は5 水深10〜12mである。
B関門航路から分岐して堺川口船だまりに至る水路は水深7〜12mである。
いずれも灯浮標等で表示されているが、水路をはずれると浅いので注意を要する。
堺川口船だまり入口の両側に浅瀬が広がっている。
堺川河口付近には泥州が広がっている。
(錨地)
港区内は危険物積載船を含む錨地に指定されている。
500t未満の船舶の錨泊は沿岸付近に限られている。日明の中央卸売市場北方至近から距岸約150mまでの間に海底放水管がある。
〜瀬戸内海水路誌103から抜粋〜
港名 |
荒天時避泊の適否 |
避泊(可能船舶の限度)(隻数) |
最寄りの避難港までの距離 |
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500t以上 |
500t以下 |
小型船舶 |
漁 船 |
|||
関門港・若松区を除く |
(1)門司区、下関区は背面山地により南北の風はさえぎれ、屈曲した水路により外洋からの波浪の直接の侵入がないので、超大型台風以下は避難港として利用可能、西よりの風は門司側、東よりの風のときは下関側の風浪が高いので小型船舶は風向により適宜移動避泊する必要がある。 |
|
|
|
|
笠戸湾 |
〜福岡県地域防災計画 資料編(平成15年度)〜
若 松 区(33°55′N 130 °52′E)(海図W1263,W1264,W1265)
(概要)
関門港の南西部にあり、港区主要部をなす洞海《ドウカイ》湾は、狭長で深く入り組んでおり、多数の港湾施設が密集している。
港内には工場が多い。
若松区はさらに第1〜第6 区の6 港区に分かれ、戸畑航路、若松航路、奥洞海航路及び安瀬航路の4 航路がある。
若戸大橋の北側で洞海湾を横断する海底トンネルの建設工事が行なわれている。
(気象)
【風】
夏季は東寄りの風、冬季は北西の風が多く、北西季節風の強いときには洞海湾外において高波が発生する。
湾内で警戒を要する風向は南及び西で、特に冬季の西寄りの強風には注意を要する。
【霧】
春から初夏にかけて関門海峡全域にわたり濃霧が発生することが多いが、洞海湾内は濃霧でも湾外の海域は視程がよかったり、逆に湾外が濃霧でも湾内は晴れている場合があり、その状況は時々刻々変化する。
関門海峡の他の海域同様、未明から日出ころに発生し、昼までに消滅することが多い。
【台風時の注意】
台風時には、小型船やはしけなどが避泊し、密集する。
(錨地)
第1 区から第4 区においては、原則として全ての船舶は錨泊が禁止されている。
第5 区においては、総トン数300t以上の一般船舶及び全ての危険物積載船舶は港長の許可を受けなければ錨泊してはならない。
〜瀬戸内海水路誌103から抜粋〜
〜若松海上保安部からの資料〜
若松区 第5区錨地避泊地調査 |
調 査 項 目 |
内 容 |
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錨地名 |
若松区第5区第1錨地 |
若松区第5区第2錨地 |
|
錨地の位置及び範囲 |
若松航路第2〜4号灯標以北 |
若松航路第4号灯標以北 |
|
水深 |
9メートル |
||
底質 |
泥 |
||
避泊可能な最大船型 |
2000GT以下の一般船舶 |
1000GT以下の危険物積載船 |
|
錨かきの状況 |
底質が泥であることから、錨かきは良くない。 |
||
漁具等の設置状況 |
なし |
||
灯浮標・標識ブイ等の設置状況 |
当錨地南側は若松航路に面しており、若松航路第2号灯標及び第4号灯標が設置されている。また北側には若松港口防波堤あり、同防波堤東端には若松港口防波堤灯台が設置されている。 |
||
進入目標 |
若松航路第2号、第4号灯標の間から進入し、航路外に錨泊 |
||
推薦進入進路 |
若松航路第2号、第4号灯標の間から進入 |
||
周囲の地形 |
当該錨地は北側及び西側に北九州市若松区市街、東側は関門航路、南側は若松航路を隔て北九州市戸畑区市街に周囲を囲まれているが、風・風浪を遮る地形ではなく、気象・海象状況により直接影響を受けやすい |
||
気象 |
夏は東〜南方の風が吹き、冬は北〜西方の季節風が吹く。 |
||
利用実態(特記事項) |
当該錨地は、四方を山地等に囲まれた場所ではなく、台風による暴風・波浪の影響を受けやすいため台風避泊錨地には適さず、台風接近及び来襲時に避泊する船舶は認められない。 |
〜若松海上保安部からの資料〜
若松区 第6区錨地避泊地調査 |
調 査 項 目 |
内 容 |
錨地名 |
若松区第6区錨地 |
|
錨地の位置及び範囲 |
サニックス安瀬第4号岸壁(AM04C)沖 |
|
水深 |
7〜13メートル |
|
底質 |
泥 |
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避泊可能な最大船型 |
500GT以下の一般船舶2隻以下 |
|
錨かきの状況 |
底質が泥であることから、錨かきは良くない。 |
|
漁具等の設置状況 |
錨地北側の消波ブロック付近内側に定置網が設置されているほか、2月〜7月頃には泊地内の両脇に漁具が設置される |
|
灯浮標・標識ブイ等の設置状況 |
なし |
|
進入目標 |
安瀬航路からレーダー又は目視により泊地中央に進入 |
|
推薦進入進路 |
レーダー及び目視により泊地中央進入 |
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周囲の地形 |
当該錨地の北側は、消波ブロックを隔て響灘に面し、東側は安瀬航路、南側は大型 船舶が着岸する石炭荷役バースがある |
|
気象 |
夏は東〜南方の風が吹き、冬は北〜西方の季節風が吹く |
|
利用実態(特記事項) |
当該泊地は、500総トン以下の一般船舶がバース待ちのため、一時的に錨泊するものが殆どであり、冬場は海上荒天のため避泊する船舶が多くなる。 |
〜若松海上保安部からの資料〜
港 名 |
荒天時避泊の適否 |
避泊(可能船舶の限度)(隻数) |
最寄りの避難港までの距離 |
|||
500t以上 |
500t以下 |
小型船舶 |
漁 船 |
|||
関門港・若松区 |
外洋から直接波浪の侵入することがなく避難港として好適である。 |
約40 |
約30 |
約300 |
|
油谷湾42マイル |
〜福岡県地域防災計画 資料編(平成15年度)〜
響新港区(33°59′N 130 °45′E)(海図 W201,W1266,W1267)
(概要)
藍島の西北西方約3.7Mにある白島《シラシマ》の男島東側を含む付近海域から、南方の陸岸までを港区としている。
港区内には風波を遮るものはない。
男島の東側に洋上石油備蓄基地があり、同基地北側から北東方にシーバースがある。
南部には、港区を東西に横切る内航船の常用航路があり、2,000 トン級以下の船舶の通行が多い。
(険礁) 女島の南南東方約1Mに水深3.9mの浅瀬、同南南東方約2Mに中瀬(水深4.5m)、5 同瀬の東南東方約1Mに丸山出し(水深3.8m、東端に灯浮標がある。)がある。
八幡岬の北北東方約1.1Mに横瀬(水深2.4m)があり、北側に灯浮標がある。
藍島南西方約1.3Mの白州(灯台がある。)周辺には浅瀬がある。
〜瀬戸内海水路誌103から抜粋〜
六連島区(34°58′N 130°53′E)(海図 W1264)
(概要)
関門海峡の西口に位置し、港区内をほぼ南北方向に関門航路が通っている。港区の北東部では、人工島の建設工事が行なわれている。
(目標)
六連島の南東側にタンク群(34°58′N 130°52′E)があり、よく目立つ。
(錨地)
六連島の東方には、二つの検疫錨地がある。西方の錨地の六連島寄りは浅い。
東方の錨地内には水深10m以下の浅瀬(最小水深は南東隅の水深5.6m)が散在し、沈船及び険悪物などもある。
錨地内には停泊船が多い。
航路内は投錨が禁止されているので、六連島東方に仮泊するときは航路筋を避けて、水深12m内外の所を選ぶとよい。六連島東方の検疫錨地付近の底質は岩で表層の砂と泥層は薄く、把駐力はあまり期待できない。
〜瀬戸内海水路誌103から抜粋〜
西 山 区(33°56′N 130°53′E)(海図 W1262, W1263)
(概要)
彦島南西岸の工業港である。
(錨地)
危険物積載船を含む錨地に指定されている。
〜瀬戸内海水路誌103から抜粋〜
西山区避泊 |
調 査 項 目 |
内 容 |
水 深 |
12メートル |
|
底 質 |
砂 |
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避泊可能な最大船型 |
総トン数1000トン以内で全長80m以下 3隻 |
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利用実態 |
当錨地は、三井東圧化学鰍フ専用岸壁で荷役する危険物積載船が主に停泊している海域となっており、500トン未満の小型鋼船も停泊している。 |
下 関 区(33°57′N 130°56′E)(海図 W1262,W1263)
(概要)
関門海峡に面した下関市の前面にある。
関釜フェリー航路の開設、国内各地との間の貨物輸送量の増大等により商港として充実してきた。
彦島と本州側との間にある逆S字形の狭水道を小瀬戸といい、下関漁港がある。
東口は本州側からの埋立地と彦島との間の水門によって関門海峡に通じているが、小船艇しか通れない。
小瀬戸も港区に含まれ、港則法が適用される。
(気象)
台風時の注意・・・東寄りの強風中は下関側のほうが門司側に比べ風力が強く、その差は10m/sになる場合もあるという。
(潮流)
早鞆瀬戸の転流(東−西)の2〜2.5 時間後から、岬之町船だまりの前面に東方へ流れる微弱な反流が生じる。
その後、反流は本流との境界付近まで広がり、最強流速1kn 以下の時計回りの環流となって西流の終期まで持続する。その範囲・中心及び流速は、条件等によって異なるが、一般にその規模は小さく、流速は最強でも1kn 以下である。
本流の転流(西−東)の約1時間後には、下関区内の全域で北東〜東方へ流れる。
彦島〜巌流島間においては、北流が早鞆瀬戸の東流と、南流が西流とほぼ同時に流れる。
中心付近の流速は約2.9knで、巌流島寄りでは流速が大きい。
北流は巌流島北方で本流の別の支流と、南流は巌流島南方で本流と合流して付近の各所に反流や渦を生じる。
(錨地)
500t未満の船舶の錨泊は沿岸付近に限られている。
下関海上保安署前の第1突堤前面沖合に錨泊できるが、入出航船に影響を与えないよう注意を要する。
東港地区前面の錨地は、流速が強く、錨かきも悪い。
〜瀬戸内海水路誌103から抜粋〜
港名 |
荒天時避泊の適否 |
避泊(可能船舶の限度)(隻数) |
最寄りの避難 |
||
汽船500t以上 |
汽船500t以下 |
漁 船 |
|||
下関港 |
(下関A区)適 |
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|
〜山口県地域防災計画 資料編(平成15年度)〜
長 府 区(34°00′N 131°01′E)(海図 W1262)
(概要)
港区の中央に満珠島と干珠島との間を通航して長府に至る水路(幅約200m、水深7.5m、数個の灯浮標で表示されている)がある。
水路の両側は浅いので注意を要する。
(険礁)
区内の南東側にある中ノ州北東、同南東灯浮標及び関門航路第37号灯浮標に囲まれた中ノ洲(水深4.2m)に注意を要する。
〜瀬戸内海水路誌103から抜粋〜
長府区 避泊地調査 |
調 査 項 目 |
内 容 |
水 深 |
10メートル |
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底 質 |
砂、貝殻 |
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避泊可能な最大船型 |
総トン数12500トン以内 3隻 (各錨地に1隻) |
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利用実態 |
当錨地は、大型船が避泊することができる海域である。 |
〜下関海上保安署からの資料〜