三根《ミネ》湾(34°27′ 129°17′) (海図W 173)


(概要)
湾口付近は西風にさらされるが、湾内はおおむね20m以上の水深があり、幅150300m5001,000t級船舶の避泊地になる。
湾岸一帯に養殖施設がある。

(錨地)
三根湾の丸島北東方水域は、水深40m内外でやや深いが底質おおむね泥で、1,000t級船舶の錨地が得られる。
湾奥の漁港前面は水深1020m、底質泥で500t以下の小型船舶の好適泊地になる。

九州沿岸水路誌105から抜粋


三根港の避難港としての適性(小型船向)
当港は対馬上島西岸の中央部にあって、浅海湾と鹿見港のほぼ中間に位置しており、避難には前記の両港を利用するから、当港の利用は少ない。
しかし、湾入の長さは約3500mもあり、湾の入口は西へ開いているが約1000m入った場所から北東へ屈曲して、その奥の方になると全く外洋の影響を受けない。
湾内の可航幅は、ほぼ370mでやや狭いので、大型船には適さない。
水深が深く錨泊によい場所は、チゴ鼻と長埼とを結ぶ線より奥の水深20m以下の所が適当で、底質は泥、「錨かき」はよい。

避難港の手引き(小型船向)昭和40年から引用

 

三根湾調査

調 査 項 目

内    容

錨地名

三根湾

錨地の位置及び範囲

34-27N  129-17E付近

水深

1636

底質

おおむね泥

避泊可能な最大船型

1,000トン

漁具等の設置状況

付近定置網等漁具あり

灯浮標・標識ブイ等の設置状況

湾口三根港深埼灯台あり

周囲の地形

湾口は岩礁等浅瀬があり狭隘となっている

気象

湾口が西に面している

利用実態(特記事項)

湾内周囲は定置漁具に覆われており、また湾内中央部は出入港船舶の航路筋  となっているため、湾内に錨泊船があった場合、航行船舶の障害となる

               〜対馬海上保安部からの資料


鹿見港(34°31′ 129°19′)(海図W 173)


(概要)
対馬上島の西岸中央部にある仁田湾の南部から南方へ約1M湾入する港で、港奥は東・西の二つの支湾に分かれ、東支湾奥に鹿見、酉支湾奥に久原の各集落がある。
唐崎から北方約400m間に礁脈があり、その先端付近に妙瀬(立標があり、照射灯に照らされる)がある。
港内は水深が深く、水深10m以上の水路の幅は各支湾までは150m内外で、東支湾では狭くなり、約80mである。
港内の各所に養殖施設がある。

九州沿岸水路誌105から抜粋

鹿見港の避難港としての適性(小型船向)
当港は仁田湾にある諸港の中で、最も地形と水深に好条件を備えている港で、どの方向の風にも安全で、補給能力がないほかは避難港として適している。

         〜避難港の手引き(小型船向)昭和40年から引用