《対馬区域》


対馬(海図W 173)


(概要)
南北の長さ約73km、最大幅約18kmの大きな島で上島及び下島の2島から成る。
島岸は非常に出入し、多数の湾入部には小港湾が多く小型船の避泊地が得られる。
下島東岸の中部にある5厳原港は主要港とし、同港〜芦辺港・郷ノ浦港(壱岐島)〜博多港、上島東岸の北部にある比田勝港と博多港との間にそれぞれ定期フェリーが運航している。
また、下島東岸北部に対馬空港があり、長崎・福岡に至る定期航空便がある。
対馬は長崎県に属し、南の下島と上島の一部とを下県郡、北の上島の大部分を上県郡という。
島全体が山岳から成り、平地が少なく、水産業が第一の産業で穀類は島外から移入している。
島の南、北両端付近は距岸約15Mまで岩礁が散在しているが、その他の海域は約1M離せば危険はない。
沿岸一帯には、養殖施設及び刺網・ノ」、型定置網等が多数存在し、また、北〜西〜南岸に至る間では飼付漁業が行われているので、各港湾への出入及び沿岸航行をする場合には注意を要する。

(避泊地)
対馬沿岸では多数の避泊地が得られ、一般に東岸にあるものは東風、西岸にあるものは西風にさらされるのが通例であるが、避泊地は次表のとおりである。
避泊する際は、前記のとおり湾口または湾内の魚網及び養殖施設に十分注意する必要がある。

九州沿岸水路誌105から抜粋

 

避泊地名

概 位

避泊不適風向

錨泊できる最大船

備  考

佐須奈港

上島西岸

北西

500-1,000

 

仁田湾

おおむね西

1,000

300t以下の船舶着岸可能

三根湾

西

1,000

 

綱浦

西

500

 

浅茅湾

西岸中部

 

2,000

 

豆酘湾

下島南端

南東〜南西

3,000

 

厳原港

下島東岸

東〜南

1,800

着岸可能

阿房浦

東〜南

5,000

 

三浦湾

湾口付近は東

各種

鴨居瀬漁港は500t以下の船舶に対して好適

大漁湾

 

おおむね東

500

 

佐賀浦

上島東岸

800

 

比田勝港

 

北東〜南東

1,000

5000t級の船舶入港可能